気軽に羽織れるアウター、また最近ではコートなどの下に着るインナーとして、ジャケットの代わりに使われることもあって年中使える便利なアイテムとして注目されているのが、Gジャンです。
https://wear.jp/fumihiko39/14159154/
その由来や歴史を知っておくと、自分にとってもっとも相応しい一着を見つけることが出来るだけでなく、差別化の効いた着こなしができるはず。
そして、その着こなしで大切なサイズバランスと小物使い(+気遣い)を掘り下げてみたいと思います。
Gジャンって?由来・歴史のおさらいから。
https://wear.jp/tno/14133193/
GパンはGIが履いていたパンツという意味の和製英語で、Gジャンも同じ流れで生まれた呼称です。
戦後進駐していたGI=Government issue、米軍の下士官が履いていたパンツがGパンの語源とされ、同じようにデニム生地で作られたジャケットなのでGジャンと呼ばれるようになったようです。
書いたように和製英語なので、英語圏では通じません。一般的にはジーンジャケット、またはトラックジャケットと呼ばれています。(デニムジャケットでも通じるようですが・・・)
デニムパンツもそうですが、Gジャンに関してもビンテージに詳しい方が多くいるので、詳しい説明はそちらに譲るとして、ここでは上にも書いたように着こなしを広げる上での『おさらい』ということに留めておきます(それほど詳しくないというのが本当の理由ですが・・・。)
Gジャンの袖丈は長いことが多い。
https://wear.jp/yamazakiyuki/14148665/
Gジャンは耐久性の高さという機能性、そのわりに価格が手頃であるというコストパフォーマンス、さらに着こなしが自由であることから身近なアイテムと言えるでしょう。
そして古着をコーディネイトするということがもはやブームではなく、GパンやGジャンなどはまずは古着屋で探すという傾向がみられるようになってきました。
古着探しの楽しさは、自分だけの一点モノが見つかる、他とカブることが少ないといいうことがあるのですが、反面サイズ選びには苦労が伴います。
特にジャケットなどのトップスは素材や質感イイなと思ってもサイズが合わないということが多々あります。
残念ですがGジャンにも同じことが言えます。これはサイズのバリエーションが狭いという事ではなく、サイズバランスが悪い・違うと言った方がいいでしょう。
往々にして袖丈が長くできています。もしくは着丈が短いと言ったほうがいいかも知れません。
古着の多くはアメリカから持ち込まれますから欧米人仕様になっていると言われればそれまでですが、日本人の体型からするとバランスが合わないように感じてしまいます。
そこで考えたいのがサイズ選びの基準をどこにするかということです。
着丈を重視したサイズ選びの場合
https://wear.jp/ryohei1026/14053387/
短い着丈ではパンツだけでなく、全体のバランスがとれません。納得できる着丈を優先させると、今度は袖丈が長く感じるハズです。
長さに関する悩みはロールアップすればひとまず解決するでしょう。特にインナーに半袖を着るシーズンであれば、そうした方法でも対処可能です。軽快な印象もウケるかも知れません。
しかし、お勧めしたいのは短くカットすることです。つまりリフォーム。これで中に長袖のシャツやパーカーを着込んでも大丈夫です。
古着好きのかたの中には、特にビンテージ好きの方にしてみればせっかくのオリジナルをカットするなど考えられないとの意見もあるでしょう。
ですがバランスの悪い・難しい衣類は結局着る機会が減ってしまいます。古着やビンテージについての蘊蓄(うんちく)は少し脇に置いて、付き合いやすいGジャンを目指したいと思います。
長さを調整するにはカフ部分、つまり袖口付近から詰めていく方法と、肩から詰めていく方法があります。Gジャンの構造を確認しながら、できればプロの職人と相談してください。
袖丈を重視したサイズ選びの場合
http://zozo.jp/coordinate/?cdid=12347745&kid=13161
この方法の場合、着丈が短く感じることが多いはずです。しかし着丈の調整やリフォームはできませんから、バランスを取るにはコーディネイトを工夫するしかありません。
そこでインナーに着丈長めのモノを選ぶようにしましょう。(長すぎはNGですが・・・・)そしてパンツや靴とのバランスが微妙になってきます。
好みのバランスもあると思いますが、上半身にボリュームがあるのでパンツはスキニータイプがイイと思います。ダメージが入ったものでのイイでしょう。上半身の印象に負けない個性的なものがお勧めです。
そしてもっと気を遣いたいのが靴です。パンツを細身にしたこともあって、靴はボリュームのあるタイプが相応しいと思います。
ワークブーツや厚底ラバーソール、今の気分なら主張のあるスニーカーなどがイイかも知れません。インナーで合わせた素材とのマッチングから靴選びを考えば間違いないでしょう。
Gジャンのフロントはしめる派、しめない派?
https://wear.jp/itsyouta/5683520/
Gジャンの着こなしで意見が分かれるのが、この『しめるか』問題です。
着こなし次第、その日の気分次第と言われてしまえばそれまでですが、最近思うのはせっかくボタンがあるのだから(一部ファスナー仕様もありますが・・)、まずはボタンを締めることを前提としたコーディネイトを考えてみたいという事です。
締めて着てもバランス良くおさまっていれば、外すことでラフな印象、ワイルドな色気が生まれます。これはネクタイをキッチリ結んでいる人が、無造作に緩めた時に醸しだす大人っぽ色香と同じような感覚です。
ですから、一度はフロントのボタンを締めて(全部じゃなくてもイイです)その日のコーディネイトをキメる。その上でボタンの開け方を考えてみてはいかがでしょうか。
ブランドごとおすすめのGジャン
多くのブランドから様々なGジャンが出ていますが、大別すると3ブランドに集約できると思います。年代の違いなど細かい部分での違いはあるようですが、お好みのタイプを見つけてください。
Levi’s TYPEⅢトラッカージャケット
https://www.levi.jp/men/outerwear/denimjacket/%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC-conemills-13.5oz/723340136.html#start=5
リーバイスからは年代ごとにデザインの異なるタイプが出ていますが、こちらのサードタイプと呼ばれるモデルは最もコーディネートしやすいと人気があります。
このモデルだけ『トラッカージャケット』と呼ばれていて、他ブランドのデザインサンプルとしても使われることが多いようです。
画像は現行商品でまた日本仕様なので着丈や袖丈も調整済み。コーンミルズのヘビーデニムを採用した、アップデイトなモデルです。
LEE 101J デニムジャケット
https://lee-japan.jp/shop/g/gLT0521-126-02/
タイトシルエットが魅力ですが、程良いヴィンテージ感が魅力のデニムジャケットはLEEの101Jというモデルです。フロントに施されたステッチワークが、シャープな印象を与えてくれます。
着てみると分かりますが、LEEはタイトな作りながら動きやすいという特徴があります。肩の可動域も広く感じます。なのでフロントはしっかり締めた着こなしがイイと思います。
パンツはリーバスだけどジャケットはLeeという声がありますが、うなづける1着だと思います。スタンダードにクラシックにコーディネイトして正解。
Wrangler ジップアップジャケット
https://wrangler-jeans.jp/shop/g/gWM1640-300-02/
デニムパンツをファッションとして捉えたのがラングラーだと言われています。そのためでしょうか、他ブランドとは違った解釈のデザインでの提案が多いように感じます。
こちらはフロントがジップアップ仕様になったタイプで、スタイリッシュな印象を残す作りになっています。
またタイトな作り、着丈も短めに設定されているのでジッパーを締めて着るとキュウクツなのではないかと思われますが、ライトオンスの質感と丸みを帯びた構造のためか不都合はありません。
ブルゾンだと思えば着こなしの幅が広がります。
Gジャンはインナーとしても定着してきた。
https://wear.jp/abiiyu/14157308/
冒頭でも書きましたが、Gジャンはもはやアウターだけでなくコートやローゲージニットのインナーとしても用いられるようになってます。
着こなしは簡単、テーラードジャケットやカーディガンの代わりだと思えばいいのです。サイズを選ぶときに、ややタイトなタイプを選べばごわつくこともないでしょう。
最近はビッグシルエットが目立ってきたので、どうしてもサイズアップしたモノに目がいってしまいます。
いきなりそうしたサイズを選ぶのもいいのですが、まずは自分のジャストサイズはどれか。それを見極めたうえでワンサイズ、もしくはツーサイズ上を選ぶときれいに収まると思いますよ。