初めに。この記事は『手の届く名品たち』というタイトルで、男にとって必要と思われる靴を5種類選び、ブランドごとの特徴を考察するものです。
俗に言う『一生もの』ブランドではなく、現実的に手に入れやすいブランドを選定しました。と言っても使い方、手入れ次第で長い付き合いができる、高い品質を備えたものばかりです。
今回取り上げるのは『チャッカブーツ』。形状はくるぶし丈、2~3組アイレットを持ち、素材は本来スエード、デザイン的にはラウンドトゥ。
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英国のウィンザー公がポロ競技で着用し、それが広まったという説があります。スポーツ由来のブーツなので公式な場面には不適切ですが、現代ではビジネスの場でも不都合はないでしょう。
ただしビジネスでも大切な商談や、緊張のプレゼンなど、空気の張りつめた場所には馴染まないようです。
ブーツタイプなので秋冬の出番が増えます。本来素材はスエードなので、それに沿ってチョイスしてみました。ビジネスでもカジュアルでもふり幅の広いチャッカブーツは便利は一足です。
JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)
JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリウァヤ)はインドネシア発の本格靴ブランドです。サンダル作りや軍の納品が主な事業でしたが、現代表が英国靴の聖地ノーザンプトンで修業し事業転換すると大きな評価を得ることになりました。
まさに英国製と思えるほどのクオリティと、圧倒的な低価格という両面を持っていて、日本のセレクトショップにも多く流通しています。日本人の足型やフィット感も研究しているので、もはやジャパンブランド言っても許されるでしょう。
2アイレットの低い丈なので紐靴(オックスフォードシューズ)の延長だと思えば使いやすいモデルです。秋冬向けのジャケパンスタイルに向いています。少し派手めなソックスでアクセント付けも楽しめます。
リーガルシューズ
https://www.regalshoes.jp/shop/g/g20NRCJ_____DBRS_235/
リーガルにエレガント路線のチャッカブーツを見つけました。細身のシルエットなのでビジネスシーンでも使えそうです。
ジャケパンだけでなく、グレー系のスーツならバランス良く決まりそうです。もちろんカジュアルシーンでは大活躍です。重さのあるチノパンでも重くならずに合わせることが出来ます。秋冬は天候も不順なので、購入したら防水スプレーを吹きかけて。
汚れたら、固く絞った布でこすり落とすだけです.実はスエードは手入れも簡単。ただし早めに対応しないとシミが残るので注意。
ロイドフットウェア
https://item.rakuten.co.jp/eton/1327749/
ロイドフットウエアはオリジナル製品の他、OEMなども手掛ける企業です。オリジナルはデザイン、作りとも英国に基軸を置きながら、日本人の足にあうモデルを作り続けています。
デザイン・監修は日本ですが、製造はすべてノーザンプトンにある、気心の知れた専門工場で行っています。それでいながらこの価格設定、感謝するほかありません。
リピーターが多いのもロイドの特徴で、たまには他のブランドをと浮気心をだしたお客様が結局は戻ってこられるのだとか。信頼度の深い付き合いが出来そうです。
2アイレットなので、先のジャランスリワヤで提案した着こなしの他、ケーブルニットにウールパンツという上品な休日ファッションにも合格です。
Loak England(ロークイングランド)
https://www.rakuten.co.jp/clozest/?scid=af_pc_link_urltxt&sc2id=af_109_1_10000745
ロークは一時注目されましたが、しばらく見かける機会がなかったブランドです。しかし最近のクラシック回帰、英国志向というメンズファッションの流れなのか、気になる存在になっています。
まだ注目度は低いので、今のうちに手に入れておけば他とカブらずに済みます。
1880年から続く老舗シューズメーカーで、基本に忠実な本格靴作りだけでなく、モッズファッショの必須アイテム、キルトタッセルローファー(モデル名:Brighton)を見かけた方も多いと思います。
3アイレットのエレガントシルエット、デニムと合わせても上品さは損ないません。英国王室御用達というステータスを味わってください。
格上げするならコードバンのチャッカブーツ
https://www.pinterest.jp/pin/405605510183881932/
スエードはカジュアルなニオイがするので、違う方向を探りたいというのであればコードバンをお勧めします。
馬革で耐久性がありますが、履き込むほどに生まれるしわの深さ、陰影は他の材質では生まれない深さがあります。
初めは固いのですが、履きならしするうちに反りも定まり疲れ知らずのパートナーになります。革自体のツヤは鈍く光る程度ですが、そこが寡黙な男くささとシンクロすすのです。
高価なのでよく検討してから実行してください。手入れが楽しくなる、という経験もコードバンで知りました。